ウェブサイトで使い易いイメージカットの特徴

最近様々なフォトストックサイトで高品質な素材がたくさんあるので、撮影せずにこうした素材を購入することも増えてきたのですが、ウェブデザインで使い勝手のよい素材撮影の得意なカメラマンさんを探してます。

ここまでウェブがメインになった時代、ウェブデザインの特性や、ウェブデザイナーの需要に応える高品位素材に特化した方がいたら大人気になると思うのです。

コンテンツ本編で説明のためのカットの多く(カクハンで使うような写真)は、印刷物のデザインとさほど大差はないのですが、サイトやページの雰囲気出すためのサブヴィジュアルとして使うカットでは、写真1枚そのものの完成度よりも、他の構成要素との兼ね合いで、ストーリー性を感じさせるフォーカスポイントや、タイトルやコピーの載る余白、その向き、さらにウェブ特有の極端に横に長いアスペクト比での使われ方にも耐えうる素材が欲しいというのがウェブデザイナーがいつも感じるところだと思います。

ウェブデザインで使いやすいのはとにかく「余白が大きくとられた素材(特に左右余白)」なんです。

トップページのメインヴィジュアルの様にきっちり絵作りしてから撮影に臨めるのであればいいのですが、多くの場合、原稿構成と同時進行だったり、様々な制約があったりで、そこまで決めきれずに撮影の日程が来てしまい、カメラマンさんに、「これこれこういう感じで使いたいので左右余白大きくとったカットも撮っておいてください!」とお願いする事があるのですが、何度もお願いしている方でも、その依頼に対してバッチリ応えてくれてる〜ぅ!と思えるものはなかなかないのが正直なところです。

もちろんカメラマンさんたちは、とてもクリエイティブな人たちで、たくさん引き出しもってますから、あんまりこちらから注文出し過ぎちゃうのも失礼にあたりますし、ざっくりとお願いする方が自分の発想にはなかった良いものになるなと信じてます。

ただこのウェブ独特の横長アスペクト比のイメージ素材の場合だけは、難しい。

やっぱりカメラマンの性として、ファインダーの中でなんかバランス悪いな…かっこ悪いな…と感じる構図ではシャッター切りたくないんだろうと思います。

そりゃそうですよね。実際につくるサイトの様々な構成要素を頭のなかで配置して、写真素材の活かし方、レイアウトをイメージ出来るのはそれらを把握できていない状態では撮りようがないですよね。

さらにここ数年はレスポンシブウェブデザインが主流ですから、各デバイスでの見え方まで踏まえ、写真素材の配置(特にフォーカスポイント)も頭のなかできっちり想像出来てないと…という、めちゃめちゃ頭を働かせないとという状況になってきましたし。

こんな場面を何度も経験する中、フォトディレクションの経験値も上がってきたとは思いますが、もろもろ諸事情考慮してい辿り着いたやり方が、カメラマンさんにはメインとなるものをバッチリ撮っていただき、イメージ素材用の写真は自分で撮ってしまえと。サイト構成の中で使いたいと事前に考えている場所はもちろん、数カット準備しておくことにしています。(というわけで15年ほど前からお小遣いはほぼレンズ代に消えていくという宿命を背負ってしまいました^^;)

縦:横/1:3とか1:4とか1:5とかのファインダースクリーンでエリア外がオーバーレイ(ダークアウト)してくれたり、ダミーコピー配置がその場でできるデザイン業務用カメラ創りたいなぁ…なんて思いますわ。(その辺、スマホアプリは柔軟で自由な考え方でどんどん進化しとりますよね。)

そうそう話を本題に戻しまして、写真ライブラリーサイトにもそういう使い勝手の良い写真はなかなか無い(T_T) あとちょっとを合成で作ったり、レイアウト処理で逃げるっていう場面の多いこと多いことwww

ウェブサイトデザインに特化した素材写真、需要はけっこうあると思います。

クリエイティブなカメラマンさんたち、メインの1枚成立カット以外にも、左右余白思いっきり空けたハネポジになる運命だったその1枚が我々ウェブデザイナーが欲している写真かもしれません。