webマーケティングセミナーというよりも…

なんとか時間をつくり、デジタルフォレスト社主催のWebマーケティング ROI Dayに行ってきました。
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せっかくなので朝一から参加。ウェブアナリティクスのパイオニアとあがめられるWeb Analytics Demystified, Inc.のエリック・ピーターソン氏の基調講演~ラストのプレゼンまで、1日どっぷりと浸ってきました。

でもなんだかんだこういう類のセミナーは、好奇心と探究心をそそられる内容のものに目が行ってしまいます。起業のウェブ担当者さんはより実践的・実用的なセッションに参加されることのほうが有益なのかもしれませんけど…。

最も興味深かったのは、「Web3.0型社会」(データセクションの橋本氏 vs ITジャーナリスト神田敏晶氏のセッション。
二人の対極な性格と視点が、妙にあっていたり外していたり…。沈黙もちょっと…(失笑)
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論理的に話を進める緻密なタイプの橋本さんに、即興的にインスピレーションで被せていく神田さん。なかなか見ごたえがありました。

細かい部分にはここでは触れられませんが、これから…Web3.0?は、情報共有に時間(的同期性)が重要性をもたげて来るという考えにはとっても共感。そしてPCレスなネット社会の到来も。

とにかく探究心をくすぐる、かつヒント満載で楽しめる内容でした。ありがとう!

そうそう、キーノート2のマイクロソフトオンラインサービス事業部長笹本氏が紹介していたmicrosoft surfaceも、言われるまでは全く気にも留めてなかったのですが、ほんとに今年の年末くらいから実用化されていくの?というくらいびっくりする近未来予想図ですね。

3つの映像のプレゼンテーションがヴィジュアルで飛び込んでくるので、どなたが見てもその直感に響きますから、是非ご覧になってみてください。これがもうすぐ実用化されるみたいですよ!?

Microsoft Surface Business 2.0 Demo

Microsoft Surface website :
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もう、iPhone一色。

6月29日、米国各地時間帯の午後6時にiPhoneの販売が始まりましたね…。全米のブームもさることならが、日本のメディアの飛びつき方もすごいですね。CNET Japanなんて、トップページの記事、全てiPhoneです…。

そんなメディアの加熱報道の中、面白いのはこの記事。
■フィラデルフィア市長、iPhoneに前日から並んでいるところを見つかる – Engadget Japanese
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批判にもさらされているようですが、彼の心意気に感動です。(笑)

人間探究心を忘れちゃいかんです。

GPS携帯や車載ブラウザで何が変わるか…

先日GPSを利用したスタンプラリーサイトittemiaを紹介したので、今後登場してくるであろうGPSを利用したウェブサイトについて考えてみます。

「PC用サイトとは別建てで携帯サイトをきっちりつくるべきか?」

このところ立て続けにこのような質問を寄せられることがありました。やはりiPhoneの発売がわくわく感を誘い、今後のあり様を示しているようにうつるためでしょうか。それとも実際に携帯のフルブラウザで、PCサイトをそのまま見る機会が増えてきているためなのでしょうか。

携帯サイトもあったほうが良いのは当たり前ですが、あえて別でつくらなくても良い時代になってきたのか、という趣旨の質問です。最近の情勢の変化を踏まえても、確かに微妙なトコロです。

この業界にいると一人で先走ってしまうという危険がはらんでいるので、主観は捨ててまずは全体背景を俯瞰で見てみましょう。総務省発表のこちらの資料、とってもお奨めです。

とくにPDF資料なかなか良い情報がつまっているでしょう?
今回の質問のポイントの視点で見てみますと、

  1. 携帯・PHS及び携帯端末からの利用者は昨年からほぼ横ばい
  2. 携帯・PHS及び携帯端末からのみの利用者数は64%も減少している
  3. 携帯電話でのインターネット利用は、10代20代では約60%が毎日すくなくとも1回は利用
  4. 携帯電話でのインターネット利用は、30代~60代半ばでも平均43%程度が毎日すくなくとも1回は利用
  5. 携帯電話でのインターネット利用の目的は、メール受発信、電子掲示板の閲覧・書込み等が約6割
  6. 携帯電話でのインターネット利用の目的:電子掲示板以外のホームページ閲覧、メールマガジン受信等が28%

読み取れるのは、携帯からのみのユーザが激減した…つまりPCでもインターネットを利用するようになり、場面に応じて使い分けする人が増えているということ。そしてコミュニケーション用途の利用が携帯では圧倒的だということ。また携帯でのインターネット利用は減っていく傾向には無いこと。このあたりが気になるところです。

さてさて、携帯からの利用目的で、情報入手というのが28%あるのですが、操作利便性や情報の網羅性など踏まえれば、もし目の前にPCがある状況であれば、わざわざ携帯から情報入手しようとする人はまずいませんよね。(PC・携帯双方からインターネットを利用するユーザが増加したということは、先ほども触れたように場面に応じて使い分けが行われている、ということです。)

携帯から情報入手したい事というのは、おそらく出先での突発的な衝動が多いので、そのタイミングでどういう情報を提供するとユーザを満足させられるか、そこを考えるのが問題解決の一番の近道だと思います。いくらフルブラウザが主流になってきたとしても、そのとき必要ない情報は、邪魔でウザイ存在に感じてしまうはずですし…。

実は携帯端末対応として最も意識しておきたいのは、今後もどんどん登場してくるであろう情報集約的サイトや消費者情報(クチコミ)によるコミュニティなど、外部サイトの活用のほうだと私は考えています。GPS携帯が主流になっていくであろう今後、位置情報という付加価値を加えると、さらに携帯端末の持つ利便性、そしてそこから得られる情報価値はどんどん高まっていきます。企業や店舗が個々で用意できる情報は基本的には単なるデータですが、位置情報とともに扱われると、ユーザにとってとても意味ある情報になり得るからです。

位置情報と周辺情報の網羅性のある集合データ、多くの人のクチコミの信憑性、そしてユーザの志向・要求・要望、これらがあいまって最適の提案を導き出す、そんなサービスがどんどん登場してくるはずです。まさにコンシェルジュというコトバがピッタリ!?

こう考えると、コンシェルジュさんにどう掛け合っておくかが重要なことはすぐにお解りいただけると思います。
特徴、客層、好評な要素…シンプルだけれども、誰かに薦める時の判断基準となるような要素を分析しておくと良いかもしれません。

GPS携帯でスタンプラリー?Ittemia(イッテミア)

日立製作所がはじめたWeb2.0的GPS連動サイトIttemia(イッテミア)が面白そうだ。
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サイトによれば、

Ittemiaはみんなで「おでかけミッション」を作ったり、参加したりするサイトです。
「おでかけミッション」はGPSケータイがあれば誰でも参加できるスタンプラリーです。

ん?何っとも思えるシンプルな説明、しかし一言で好奇心と冒険心を煽り立てるとてもステキな説明でもありますね。公開から2週間がたち、登録したスタンプラリーを達成する人も出てきました。なんか楽しそう…という事で私もちょっと作成してみました。

以前からやろうやろうと思ってやってないことを登録すると少しはモチベーションが上がるかな?という事で、「日本産業革命の原点をめぐる(富岡製糸場と絹産業遺産群)」。
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堅すぎて誰も参加してくれなさそう…。まず十中八九自分だけのような気がします。

もう一つは「外回り時についついよってしまうラーメン店」。
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こっちの方が楽しみを共有できる人が多そうです。

まぁこんな感じでつくってみることで、このサービスの方向性が若干は判ってきた気がします。まずは個人のウィッシュリスト的な使い方がスタートには分かり易いと思いますが、徐々にコミュニケーション性が高まっていくでしょうし、そうなるとさらに面白いでしょうね。
そんなに人はまだ集まってきてはいませんが、市町村での観光ガイドなんかにはもってこいですね。テーマ別や時間別などでスタンプラリーをつくってあげると、とってもいいかもしれません。

Googleの順位決定にGoogle Analyticsのデータが…

Googleの順位決定にGoogle Analyticsのデータが使われていたことが判明! | Web担当者Forum

最も注目すべきは、Google公式blogより引用の訳:

同様に、ログによって検索結果を改善できる。検索した人が1番目の検索結果をクリックしているとわかれば、われわれは正しいことになるが、もし次のページに移動したり、検索クエリを再び作り直しているなら、われわれは間違っていることになる。検索企業が自社サービスを継続して改善していく能力は不可欠で、それは、こうしたデータの通常かつ予期される利用法の一例にあたる。

の部分。

検索精度を向上させることにGoogle Analyticsのデータを使ってもらうのはとても好ましいことですね。我々のようなウェブ屋にとっても、確かに直帰率の高い検索語(ページに訪れても、「あ、このサイトは探しているサイトじゃないな!」と直ぐに戻るような行動が見られるキーワード群)は、ホントは邪魔なんですよね。招かざるお客の情報の過多によって、本当に知りたい部分がぼやけることがシバシバあります。特にクライアントがそういう要らないキーワードで人を集めることに喜びを見つけちゃったりなんかすると…ホント困ります。

さてさてGoogle Analyticsの導入、なにせ無料ですから今はほとんどの人がやっていると思いますが、アクセス解析の目的以外にも大きな利益があるのかもしれませんね。まぁこの辺の情報公開を公式におこなってしまうと、一時的にではあれそこをついたSEO手法なんかが流行っちゃったり…。

気合の入った会社さんだったら、“自社のサイトを見るにはブックマークからじゃなく、Google検索経由で見なさい!しかもこのキーワードで!今検索順位60番くらいのところに出てるから…”な~んてスゴイ命令が飛んでたりしてそうです。ホントにありそうです、というかすでに横行している手法かもしれませんが…。倫理的に見ても別に悪いことと断言は出来ないので「やめたほうが…」とも言えないのですが、お疲れ様です…。

twitter事例2つ

以前このブログでも紹介したTwitter(以前の記事はこちらへ)。気になる事例を2つほどご紹介。

一つ目はtwitter上でバーチャルペット?「neco」が飼えるサービス、その名も「necoったー」。
ネコッター

おさらいになりますが、Twitterは、「今何してる~?」に答える感覚でメッセージを入れると、フレンド登録している相手に伝わる、コミュニケーションツールです。twitterは基本的にはウェブサイト上にアカウントURLがつくられ、そのスペースにログが記録されるので、ブログが小さくなったミニブログとかマイクロブログと表されることが多いようですが、投稿メッセージをウェブブラウザでなく、インスタントメッセンジャーを使ったり、携帯端末を使う事でリアルタイム性を高め、双方向性の高いコミュニケーションツールになっています。

で、今回紹介する“necoったー”、このtwitterの双方向性部分をうまく利用して、necoなる電脳ペットと遊ぼう、という趣旨のものです。
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好みのタイプの猫を選んで名前をつけると、

=^ΘΘ^= < ... =^ΘΘ^= < ウニョ =^..^= < アソ...

などとメッセージが送られて(=じゃれ付いて)きます。

このじゃれてきたnecoに対して、

@necoの名前 よ~しよ~し。ゴロゴロ…

などと、レスポンスをしてあげると、なつき度が上がっていく…という仕組み。

お遊びではあるんですが、コミュニケーションツールとしてtwitterを消化し、私たちに新しい方向性を見せてくれている気がします。採算とか存在意義とか評価とか…そういうものの前に、「これあったら面白いんじゃない?」というような発想を、とりあえずでも形にしてみる…こういう姿勢がすごく重要だと思いますし、好きです。

二つ目はMAZDAロータリーエンジン40周年記念サイトでのマーケティングへのtwitter活用事例。40周年についてファンから寄せられたコメントをtwitterで公開しています。
mazdarotary
このタイミングを時期尚早と見るか、それとも・・・。確かにその成果だとか結果だとかが予測しづらい状況である事は間違いないでしょう。しかしながら、こうした新しいサービスや技術にいち早く注目し、取り入れていこう、試してみようと思うその姿勢は、確実に我々に伝わるものだと思います。それは簡単に数値で表せることではないでしょうが、少なくとも私はMAZDAやロータリーのブランドに、ゆがみの無いこの40年を感じ取ることが出来ましたし、これからも変わらぬ挑戦者の意気込みというか、息づかいというか、そんなメッセージを感じることが出来ました。
ロータリーエンジン自体、常識にとらわれない姿勢や、誰も挑戦していなかった分野へたった一人で立ち向かっていく姿勢がそのブランドイメージを形成していったと思いますが、それを知っていた人はもちろん、twitterで初めてロータリーを知る人(もしかしたら免許すら持ってない中高生)にも、今回のtwitterを使った試みが何らかのプラスの刺激を与えられるだろうと思います。

今回紹介した2つのtwitter事例どちらからも、新しいモノに向かう姿勢を再確認させられました。

necoったーをもっと知る
アークウェブ、Twitterと仮想ペットとのマッシュアップ「necoったー」 – Cnet Japan
ITmedia News:Twitterで“neco”を飼える「necoったー」
MazdaのTwitter事例への様々なエントリー
[N] マツダが「Twitter」を活用したプロモーション
Twitterのマーケティング活用:MazdaがブログパーツとTwitterを連携 ≪ du pope : NAKANO Hajime’s Blog